院長ブログ

インフルエンザ

2016-01-27

今年は最初は暖冬でしたが突然寒くなりましたね。

感染症の動向ですが、今年は年明けに休日当番医も
いたしましたが、ほとんどインフルエンザは検出しませんでした。
ところが、今月後半になり、インフルエンザ、特にA型の検出、
治療症例が増えています。

当院は、内科・循環器科を標榜いたしておりますが、
感染症に注力いたしております。
循環器疾患や呼吸器疾患を抱えている患者さんこそ
感染症が重症化することが多いのです。
ワクチンの重要性や、感染症に対しての指導など
丁寧な説明を心掛けています。

インフルエンザ診断についてですが、当院の以前のブログでも
取り上げていますが、インフルエンザの迅速検査キットは
メーカーによっても最良の検査精度を得られる
時間は異なります。

基本的には通常のキットであれば、発熱後12時間経てば良い検査結果が
得られるとされているのですが、実際の診療現場では、
発熱後18時間経過したほうが結果が出やすいといわれています。
これは採取した粘液中のウイルスの量に比例して
検査結果の精度が変わる為です。

24時間経てばより結果が出やすいかも知れませんが
抗ウイルス薬は発症後48時間以内に飲まないと
効果がありませんから、それでは治療が遅れてしまいます。
そのため、検査は、発熱後18時間くらいが
最適ではないかといわれていました。
ですから、以前なら発熱してから、あまりのも時間がたっていないと、
翌日に受診して、再度検査を行うこともありました。

しかし昨年より、当院では、富士ドライケムIMMUNO AG1という
ウイルスを増殖する機械による判定方法を導入いたしました。

昨年も、機械による早期判定のすごさに驚くことが多かったのですが、
今年度の機械による感染判定で驚いていることがあります。

今年はインフルエンザの流行は遅れておりますが、徐々に増加しています。
最近のインフルエンザはほとんどA型を検出いたしますが、
この装置による検出率の高さがすごいのです。
従来なら、発熱直後の患者さんは、翌日受診していただいていたりしておりましたが
今年はほとんど検査で検出し、治療に結びついています。

現段階ですが、家族がインフルエンザと診断され、発熱したご家族を
わずか2時間で検出できたりしております。
我々も驚いていますが、富士の検出装置は
いち早く患者さんを治療できるので、ほとんどこれを使用することにいたしております。

これからも、いち早くインフルエンザを治療することに全力を尽くしていきたいと思います。

FUJIFIRUMの装置のCMです。

http://and-fujifilm.jp/virus/movie.html

テレビよりわかりやすいと思います。

 

ダニアレルギー治療(アシテア)

2015-11-18

だんだん冬が近づいてきましたね。
さて明日11月19日よりダニアレルギー治療が可能になります。

当院では昨年より、スギ花粉症の治療(シダトレン)を開始し
たくさんの方々に導入してきました。
経過としては、9割前後の患者さんが何らかの症状の改善を
認めています。
お一人だけ発疹のため中止した方がいらっしゃいましたが、
重篤なアレルギーの出現は1名も認めておりません。

今回承認されたアシテアは、2種の室内塵ダニ(ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ)から
抽出したアレルゲンエキスの原末舌下製剤になります。
海外では、同成分の舌下液がアレルギー性鼻炎と気管支喘息の適応で、欧州を中心とした
世界21カ国(2014年4月現在)で承認されております。
シダトレンのような舌下液 は、冷所保存であること、
服用時には、患者さんが滴下数で用量を調節する必要などがあります。
それに比べてアシテア錠は、室温保存が可能であり、
患者さんの利便性が高 い製剤となっています。

効果や副作用は、ブログのシダトレンのところを参照してもらいたいのですが
ほぼ同様の報告となっています。

当院ではアシテア錠処方の可能医療機関ですので
いつでも導入が可能です。

ダニアレルギーの方や、アレルギー性鼻炎のでお困りの方などは
お気軽にご相談ください。

なお、初回投与時のみ院内に30分以上経過観察させていただく必要がありますので
導入を希望される方は1時間ほど余裕をもって受診されて下さい。

当院は循環器疾患や呼吸器疾患を持っている方でも
相談に乗りますので、お問い合わせください。

CKD(慢性腎臓病)

2015-08-23

暑い日が続いていますね。
熱中症対策をいたしましょう。

さて、今回はCKD(慢性腎臓病)について考えてみたいと思います。
CKD(慢性腎臓病)は、高血圧や糖尿病など、さまざまな原因で
腎臓の働きが悪くなる病気であり、日本人の8人に1人がCKDの疑いがあるといわれています。
自覚症状がないため、気付かないうちに症状が進行することが多く
進行すると透析治療や腎臓移植が必要となります。

しかしCKDは予防可能な疾患でもあります。
滋賀医科大学の調査では予防の患者さんへの早期介入により、
50%程度死亡と腎・心疾患での入院を減少できたという報告があります。

そこで鹿児島市でもCKD予防ネットワークという事業が昨年の4月より
開始されており、当院もCKD登録医となっております。
登録医は腎臓専門医との連携を行っており、腎生検など、
より高度な検査が必要な際などには速やかに紹介を行っております。
原疾患である高血圧や糖尿病などのコントロールをしっかりと行いますが、
たとえば

①尿蛋白/Cr0.50g/gCr以上、または尿蛋白2+以上
②尿蛋白と血尿がともに陽性(1+以上)
③40歳未満    eGFR60ml/分/1.73m3未満
40歳以上70歳未満   eGFR50ml/分/1.73m3未満
70歳以上     eGFR40ml/分/1.73m3未満
③3か月以内に30%以上のeGFRの低下

のいずれかが認められた場合、CKD予防ネットワークとして
腎臓専門医に紹介を行うのです。

高齢化に伴い、鹿児島市でも
毎年200人前後の新規透析患者さんがおられます。
当院ではこれからもCKD予防に積極的にかかわっていきたいと
思います。

膵臓癌(panceas cancer)

2015-08-01

猛暑が続いています。
体調管理には皆様気をつけましょう。

膵癌に対してのことですが2014年9月25日(木)に行われた
第73回日本癌学 会学術総会にて膵癌に対する
アミノインデックス(AICSの)有用性が発表になり
大きな期待が寄せられています。

ご存知のように、膵癌は非常に予後の悪い悪性腫瘍であり、わが国でも
2cm以上の膵癌の5年生存率は約10%といわれています。

膵癌の生存率を上げるのはわが国でも喫緊の課題です。
そこで、2007年にJA厚生連尾道総合内視鏡センター長の花田敬士先生が
膵癌の早期発見プロジェクトを立ち上げられ、連携医療機関(開業医など)で
膵癌の危険因子(糖尿病や、慢性膵炎、膵嚢胞など)を有する患者さんを
積極的に腹部エコーや膵酵素などをcheckし、異常を認めた場合、基幹病院に
紹介し、MRCP(MRIでの膵管造影)やEUS(内視鏡を用いたエコー)などで
定期的にfollowするという方法を導入したところ、
2 年半で16例(うち、10例は粘膜内癌)もの
1cm以下の膵癌を発見したとのことです。
膵癌は1cm以下であれば5年生存率は約80%ですから、
これは非常に大きい成果といえます。

そこで、昨年より鹿児島でも南風病院消化器科の新原先生が
南風方式としてその方式を導入することになりました。
当院も南風方式の関連施設に参加しており、
これまでに数例の患者様を紹介し、定期的にMRCP等にてfollow中です。

今回膵臓癌のAICSが可能になりますので、検査にて
高リスクであれば定期的にエコーなどで検査を受けるなどすると
よいのではないかと思われます。

当院では循環器疾患を中心に診療を行っていますが
消火器疾患等では当院でのスクリーニングにて、
適切に、より専門的な施設への紹介を行っていく所存です。

AICSご希望の方はお気軽にご連絡下さい。
(現在9月より膵臓癌までのセットが開始予定です。)

http://www.aa-pri.jp/c00/b09/

 

 

GLP-1作動薬(ビデュリオン)

2015-07-29

暑い日が続きますね。
皆様、熱中症対策はされていますでしょうか。

さて先日は糖尿病治療薬であるGLP-1作動薬(ビデュリオン)の
勉強会に行ってきました。
GLP-1作動薬とはDPP4阻害薬などに代表されるインクレチン関連薬と
位置づけされる薬剤であり、ビデュリオンは週1回の皮下注射する薬剤です。
皮下注射といいますと、インスリンを思われる方が大半だと思います。
しかしこの薬剤はインスリン注射ではないのです。欧米ではメトホルミンという
内服薬に次ぐ処方の多い製剤なのです。
作用としては血糖値が高いときのみインスリンの分泌を促し、血糖値を
低下させます。
ですから、インスリン分泌のないⅠ型糖尿病ではなく、インスリン分泌の
保たれたⅡ型糖尿病が適応なのです。GLP-1受容体作動薬には、
胃の中にある食べ物をゆっくり小腸へ送ることで、急激な血糖上昇を抑えて
満腹感を高めたり、脳に作用して食欲を低下させる作用もあります。
ですから、副作用に吐き気や嘔吐があるのですが、毎日注射する製剤に比し
週1回のビデュリオンは、消化器症状は少ないといわれています。

この薬剤の特徴は体重が落ちやすいというのが特徴のようです。
ある報告では、インスリンを使用していたⅡ型糖尿病患者に対し
6か月間のビデュリオン投与に切り替えたところ、約5.5kg体重が減少したとのことです。
なお、BMIが高いほど、すなわち、体重があるほど減少しやすいとのことのようです。

また、HbA1cの改善についても、優れたコントロール目標達成率
のようであり、平均HbA1c 8.9%の平均24Uのインスリン使用の
患者さんがビデュリオンに変更し、約7割が7.0%未満を達成できた
との報告もあります。優れた忍容性のため脱落率も低かったとのことです。

もともとインクレチン関連薬はアジア人には効果が出やすいと
いう報告があり、もっともっと日本でも使用されてよい薬剤かと思います。

当院でインスリン使用中の患者さんで、インスリンを離脱された方が
いらっしゃいますが、今後このような注射を経て離脱を図るのも選択肢に
なりえるかと思います。

製剤については下記のページにてご覧になれます。

http://dm-exenatide.jp/bydureon/

最後に当院では循環器疾患、高血圧、高脂血症など、
生活習慣病のコントロールについて注力していますので
何かありましたらいつでもお気軽にご連絡下さい。

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