くわはたクリニック-循環器疾患・高血圧症・糖尿病・メタボリックシンドローム・スギ花粉症根治療法を行っています-鹿児島市玉里

高血圧ガイドラインの改定(JSH2025)

2025-09-30

日本高血圧学会は2025年7月25日、「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(以下、JSH2025)を発表しました。
前回の「高血圧治療ガイドライン2019」(以下、JSH2019)から6年ぶりの改訂です。
(1)75歳以上の高齢者も含め、降圧目標を一律に「130/80mmHg未満」とする、
(2)十分な降圧がなければ早期に薬物治療を開始、ステップアップするといった方針が示され、
非専門医により積極的な治療介入を促す内容となりました。

まず、高血圧の基準値は「診察室血圧140/90mmHg以上、家庭血圧135/85mmHg以上」で据え置きとなった一方、
降圧目標は、患者背景によらず「診察室血圧130/80mmHg未満(家庭血圧125/75mmHg未満)」に統一されました。
JSH2019では、75歳未満の成人の降圧目標は「130/80mmHg未満」、75歳以上の高齢者や、
両側頸動脈狭窄や脳主幹動脈閉塞のある脳血管障害患者、蛋白尿陰性の慢性腎臓病(CKD)患者など、
有害事象が生じ得る患者では「140/90mmHg未満」、と区別していたが、今改訂で後者の降圧目標が厳しくなりました。

背景には、JSH2019の発表以降、過降圧により有害事象が生じ得るとされていた患者群においても、
収縮期血圧130mmHg未満を降圧目標とすることの利益が不利益を上回ることを示すエビデンスが蓄積されてきたことがあるようです。
さらに、現在の高血圧診療の問題点として、「140/90mmHg未満という目標値を最終ゴールだと都合良く解釈してしまう医師や患者がおり、
本来それ以上に降圧すべき患者でも、そこで積極的な治療をやめてしまうケースが散見されたとされています。

実質的に降圧目標を厳格化することで、現場の意識改革を促す狙いもあるようです。

ただし、降圧を進める際には、症候性低血圧や電解質異常などの有害事象に注意するよう示されています。
年齢にかかわらず個人差を考慮し、あくまで有害事象が生じない範囲で個別に降圧目標を設定することが求められています。

当院では狭心症、心不全、不整脈などの循環器疾患に加え、
高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病の患者様が非常にたくさんいらっしゃいます。

常に最新の知見、ガイドラインなどに基づいたエビデンスのある治療を心がけていきます。

何かありましたらいつでもお気軽にご相談ください。


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