ワクチンと認知症の話題
現在、帯状疱疹のワクチンの定期接種が開始となっています。
帯状疱疹ワクチン接種により20%程度の認知症発症リスクを低下させるとの
報告が話題を呼んでおり、メディアやNHKの番組などでも取り上げられています。
ではインフルエンザワクチンはどうなのでしょうか?
台湾・Keelung Chang Gung Memorial HospitalのWen-Kang Yang氏らは、
全人口および慢性腎臓病(CKD)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、血管性疾患などの
認知症高リスク患者におけるインフルエンザワクチン接種と認知症リスクとの関連を評価するため、
システマティックレビューおよびメタ解析を実施。
Age and Ageing誌2025年7月1日号の報告です。
2025年4月6日までに公表された研究をPubMed、Embase、CENTRALより
システマティックに検索し、ランダム効果メタ解析を実施。
主な結果は以下のとおり。
・8件のコホート研究より993万8,696人をメタ解析に含めた。
・1件を除き、メタ解析に組み込んだ研究のバイアスリスクは低かった。
・インフルエンザワクチン接種は、認知症高リスク患者において
認知症発症リスクの低下と関連していたが、全人口においては関連が認められなかった
(ハザード比[HR]:0.93、95%信頼区間[CI]:0.86〜1.01)。
・高リスク患者においては、インフルエンザワクチン接種を2回以上受けると
認知症発症リスクの低下との関連が認められた。
【2〜3回接種】HR:0.84、95%CI:0.76〜0.92
【4回以上接種】HR:0.43、95%CI:0.38〜0.48
著者らは「インフルエンザワクチン接種と認知症発症リスク低下との関連には、
用量反応関係が認められた」と結論付けています。
つまり、インフルエンザワクチンを接種するほど、認知症発症リスクが
低下していたということになります。
低下していたということになります。
RSウイルスワクチンや肺炎球菌ワクチンでも認知症発症を低下させたとの
報告もあり、ワクチン接種による免疫応答が、何らかの脳に対しての
保護効果を発揮しているのではないかと推測されています。
これからのさらなる考察などが期待されます。
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