院長ブログ

グラッシュビスタ まつ毛が伸びる?

2014-10-25

グラッシュビスタ外用液剤という外用液が発売になるそうです。
承認された効能・効果は睫毛貧毛症、要はまつ毛を伸ばすと言う訳です。
有効成分はビマトプロストという薬なのですが
その内容は実は、緑内障治療薬のルミガン点眼液と同じ成分です。
ビマトプロスト(プロスタマイド系薬剤)は国内で
すでにルミガンとして薬価収載、販売されています。
他のプロスタグランジン関連薬とは異なり、
作用機序はプロスタマイド受容体に結合することで
眼圧降下作用を発揮するとのことです。

もともとはルミガン点眼液という緑内障治療薬の副作用だったのです。

まぶた(眼瞼)の多毛、まつ毛が長くなる。
眼圧を下げる緑内障治療薬においては副作用となりますが、
逆にそれを利用すればまつ毛を伸ばす薬ができる?
そこから生まれた薬剤がグラッシュビスタというお薬だとのことです。

グラッシュビスタの作用機序とは?

毛包(毛根を包みこんでいる組織)に作用することで、
毛周期(毛が生える周期)における成長期を延長することで、
毛が長くなったり、太くなり、強くなる作用を発揮します。
また、毛幹数を増やすことで毛の本数を増やす効果もありますが、
数自体を増やすことはできないので、発毛での効果はなく、
あくまでも育毛の効果となるようです。

ビマトプロストは、すでにアメリカではlattiseという名前でまつ毛の
育毛剤として販売されています。

他にケアプロストという商品もあるようです。
添加物までは確認できませんが、ルミガンとの違いは
アプリケーターという、専用のアイブラシが付属する点らしいです。
それ以外はルミガンと同じようなので、
ルミガンを自由診療で綿棒にて使用するケースもあるようです。

グラッシュビスタの 重大な副作用は
虹彩色素沈着(12.38%)、その他の副作用は頻度不明:ぶどう膜炎、黄斑浮腫
5%以上:結膜充血、眼そう痒症、眼瞼色素沈着、角膜びらん
1~5%未満:結膜炎、結膜浮腫、結膜出血、眼瞼浮腫、眼瞼紅斑、眼瞼そう痒症、
眼瞼障害、眼脂、点状角膜炎、眼刺激、霧視、眼の異常感(違和感、べとつき感等)、
くぼんだ眼 なのだそうです。

グラッシュビスタの販売と価格が気になるところですが、

睫毛貧毛症に対する初の治療薬と言う事で、
今まで使いたくても使えなかった人には嬉しい知らせだと思います。

しかし残念ながら睫毛貧毛症という適応では
治療薬として認められるのは難しく、自由診療になるようです。

現段階で卸業者の話を聞く限りは患者様が購入できる価格は
2万円前後ではないかと聞いています。

いずれにしろ、病気ではないとしてもいろいろな分野で治療薬が出てくるのは
悪いことではないように思います。

http://vst-beauty.jp/glashvista/consumer/pc/

http://www.matsugeclinic.com/

EPA 鹿児島の事情

2014-10-23

最近は温暖な日が続きますね。

最近メタボ、いわゆるメタボリック症候群の話を聞くと思います。
鹿児島市も特定健診を行っています。メタボはなぜ問題になるのでしょうか?

今回は鹿児島とEPA摂取について考えてみました。
EPAとは「エイコサペンタエン酸」の略称です。
いわし・さば・あじなどの青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸のひとつです。
EPAが脚光を浴びるようになったのは、1960年代にデンマークのダイアベルグ博士らが行った、
デンマーク自治領であるグリーンランドのイヌイットの人々
を対象に行った疫学調査がきっかけです。
この調査では、n-3系脂肪酸の摂取量が多いイヌイットには、
心疾患がほとんど認められませんでした。
このことからEPAなどのn-3系脂肪酸が動脈硬化を予防すると考えられています。

現在は動脈硬化症、高脂血症などの保健病名で
EPA製剤を投与することも可能となっています。

ところで鹿児島県は脳卒中が多い県なのをご存知でしょうか?
47都道府県で5位以内に入ったこともあります。
これはなぜなのか自分なりに考えてきましたが、実は
こんなデータがあります。

鹿児島は海に囲まれているため、結構魚介摂取が多いように思いがちですが
実は全国でも3番目に摂取が少ない県なのです。
2010年の総務省の家計調査から魚介類消費量ランキングでは
鹿児島県民の年間摂取量は37,550グラムで45位でさらに下には
熊本県、最下位は沖縄県でした。ちなみに1位の青森県の半分以下の摂取量のようです。
沖縄県が長寿県のランキングで大幅に落ち込んでしまってきているのは
一説にはこの食生活にあるのではとも言われています。

鹿児島県は畜産県なので豚・牛など肉食中心なのでしょう。

参考:http://todo-ran.com/t/kiji/14620

当院は循環器科ですので、脈波速度といわれる動脈硬化の検査を多数行っています。
その検査から血管年齢を調べることができるのですが、すごく実年齢より
若く出る方は魚食中心の人が非常に多いようです。

当院では動脈硬化症や脂質異常症(高脂血症)の方には
積極的にEPA製剤を服用してもらっていますが、
服用後数年で10歳以上若返った方がたくさんいらっしゃいます。
本当にびっくりすることも多いです。

EPA・DHA摂取が多いと認知機能も保持されやすいという報告も出ています。
自分でも積極的に青魚を取るようにしていますがEPA製剤で補うことも
するようにしています。

みなさんサバ・イワシ・マグロなど青魚をたくさん摂りましょう。
ちなみに赤身のマグロにはEPAは全然ないようです。霜降り、つまり大トロに
含まれるそうです。お金が続かないので、サバ缶などでレシピを試してはいかがでしょうか。

私はよく玉ねぎとサバ缶のトマトソースパスタを作りますが、かなり体にいい
レシピですので皆さんも試されてはいかがですか?

レシピがありましたので参考までにどうぞ。
http://cookpad.com/recipe/2340786

こちらもおいしいですよ。
http://cookpad.com/recipe/1852678

リクシアナ勉強会

2014-10-22

本日は新規抗凝固薬のリクシアナというお薬の院内勉強会でした。

ワーファリンという抗凝固薬は古くからあり
心房細動という不整脈や血栓症の治療に用いられてきました。
服用されている方はご存知だと思いますが、
この薬を服用していると納豆が食べられなくなったり
食事制限が加わります。
納豆などに多く含まれるビタミンKがワーファリンの効果を
減弱させてしまうのです。

しかし数年前より、新しく納豆を食べたりと食事制限のいらない
新しい抗凝固薬が登場してきました。
現在、プラザキサ、イグザレルト、エリキュースが
非弁膜症性心房細動という疾患に適応を取っており、
今回あらたにリクシアナという薬剤も同疾患に適応を
取得しました。
しかしこの薬剤は静脈血栓症にも、唯一適応を取得しています。
もともとこの薬剤は整形外科など血栓をつくりやすい
手術の前などに予防的に投与することのできる薬剤でした。
今後は静脈血栓にも適応を取ったことでこれまで
ワーファリンしか使用できなかったため、
あらたに治療の選択肢が広がったことになります。

しかしワーファリンと新しい抗凝固薬には一長一短があります。
新しいお薬は薬価が高いため患者様の負担が増えるという欠点があります。
しかし食事制限はなくなり、毎回血液で薬の効き具合を確認する
必要がなくなります。

当院ではすべての抗凝固薬を採用いたしておりますので
患者様に十分な説明の元、新しいお薬かワーファリンかを
納得して選択してもらうように心がけています。

これから服用する方だけでなく、例えばワーファリン服用中の方など
聞いてみたいことがあればいつでもご相談ください。

新しい睡眠導入剤 ベルソムラ

2014-10-21

先日はファンであるソフトバンクホークスの日本シリーズ進出が決定し
すごくほっとしています。
日本シリーズは阪神とは2003年以来となり、今から
楽しみでしょうがないところです。

ところで、2014年9月26日に、不眠症治療薬であるスボレキサントという成分である
(ベルソムラ錠15mg、20mg) の製造販売が承認されました。
適応は不眠症で、1日1回20mg、高齢者には1日1回15mgを
就寝直前に経口投与の用法となります。

不眠症は、日常の生活の質を低下させうつ病の危険因子であることが多く知れれています。
また、不眠症患者は健常人と比べて糖尿病や高血圧の有病率が高いことが報告されていて、
これらの発症を助長する危険因子としても注目されているのです。
日本では、成人の3人に1人、寝つきが悪い、睡眠中に何度も目が覚める
など何らかの不眠症状を有しているといわれているのです。

現在、不眠治療の中心となっているのは薬物療法です。
現在使用される睡眠薬としては、ペントバルビタール(ラボナ)などの
バルビツール酸系の強い睡眠薬から、
忍容性の高いトリアゾラム(ハルシオン等)などのベンゾジアゼピン系、
ゾルピデム(マイスリー等)などの非ベンゾジアゼピン系、
ラメルテオン(ロゼレム)のメラトニン受容体作動系等が中心です。

しかし睡眠薬の処方頻度が高まっている中で、高い治療効果はあるものの、
一部の患者では長期服用時の依存(耐性、離脱症状、高用量投与、多剤併用)
や乱用(過量服用など)が大きな社会問題となっているのも事実です。

スボレキサント(ベルソムラ)は、今までの睡眠薬とは大きく異なる、
まったく新しい作用機序の薬剤なのです。

日本人が発見した、覚醒を維持する神経伝達物質である
オレキシンの受容体への結合をブロックすることで、
過剰な覚醒状態を抑制し、脳を覚醒状態から睡眠状態へと
移行させるという生理的なプロセスをもたらす
世界初のオレキシン受容体拮抗薬なのです。

第3相国際共同試験(対象:日本人を含む原発性不眠症患者)では、
スボレキサント(ベルソムラ)の3カ月間就寝前投与により、
睡眠維持効果および入眠効果が認められています。
さらに、6カ月間投与における安全性および忍容性に関しても概ね良好であったとのことです。
海外では、2014年8月に米国で承認されております。

第3相国際共同試験では、20.9%に副作用が認められています。
主な副作用は傾眠(4.7%)、頭痛(3.9%)、疲労(2.4%)だったとことです。
なお、食後および食直後の服用では、効果発現が遅れることとのことだそうです。

当院でもたくさんの不眠症の患者さんがいらっしゃいますが
こういう副作用の少ない新しい治療薬は積極的に導入しようと
考えています。

不眠症治療でもしお悩みの方などいらしましたらお気軽に
お問い合わせくださいね。

また下記サイトも参考にどうぞ。

http://www.kaimin-japan.jp/

舌下免疫療法(減感作療法) シダトレン

2014-10-19

鹿児島も朝晩冷えるようになってきましたね。

さて、ホームページにも載せていますが
10月にシダトレンというスギ花粉症の治療薬が
発売になりました。
今まではアレルギーを克服するには注射による
免疫療法しかなく医療機関に頻繁に通院しなければならず
あまり普及しませんでした。しかもアナフィラキシーという
副作用に関してもかなり注意が必要でした。
しかし今回発売になった舌下免疫療法のお薬は
初回投与のみ病院で行っていただき、毎月の通院で
普段は自宅で行える治療法です。
(ただし来年10月までは新薬ですので2週間処方になります。)

この治療法は画期的であり、4割前後の患者さんが
根治し、残り4割がかなり症状が軽減するといわれています。
ただ残念ながら1-2割の無効例も存在します。

注意点はスギ花粉飛来時期には開始できないため
スギ花粉飛来前に始めなければいけません。

鹿児島にもスギ花粉は舞いますし、当院にも
たくさんのスギ花粉症の方がおられます。
自分もハウスダスト、ダニの通年性のアレルギー性鼻炎ですので
本当に症状の辛さがわかります。
ですから当院ではただちに治療を導入することと
いたしました。
(この治療を行うには講習受講と試験合格が必要なのです)
当院では今月数名の患者さんが開始予定です。

もし花粉症根治のご希望の方がおられましたら
お気軽にお問合せください。

ちなみに来年はダニのエキスが発売予定らしいので
来年は自分自身の治療を検討しているところです。

http://www.torii-alg.jp/

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