睡眠導入薬

2015-04-22

すっかり昼は夏のように暑くなってきましたね。
鹿児島は春や秋を感じる時期が少ないと思います。
今からは脱水予防が大事な時期ですので水分などを
しっかりと補給しましょう。

循環器疾患の代表疾患である高血圧症の患者様では
原因の疾患として不眠症は重要なのです。

そこで先日は臨床医のための不眠治療の講演会に行ってきました。
熊本市民病院の橋本洋一郎先生の講演でした。

現在、睡眠薬はハルシオン、デパスなどに代表されるベンゾジアゼピン系、
マイスリー、ルネスタ、アモバンなどに代表される非ベンゾジアゼピン系、
ロゼレムというメラトニン作動薬、以前、当ブログでも
ご紹介いたしましたベルソムラというオレキシン受容体拮抗薬の4種類に大別
されます。
日本では、ハルシオンなどのベンゾジアゼピン系が最も使用されていますが
アメリカでは非常に減少傾向にあります。
昨年、ベンゾジアゼピン系薬を連用するとアルツハイマー型認知症のリスクが
1.5倍になるとの報告がありました。
ですから、現在は、なるべくその系統の薬剤は減量、中止すべきであると
いわれています。
当院では、当然初回投与では非ベンゾジアゼピン系やベルソムラなどの
薬剤を用いるようにしていますが、すでに長期にベンゾジアゼピン系を服用している
患者さんには、生活指導の上、減量を試みるようにしています。
講演会では、生活指導の方法として

①なるべく同じ時刻に起床するようにする(17時間すると睡魔がきやすいとされています)
②昼寝はしても30分以内とする。
③飲酒による睡眠に依存しないようにする。
④ベッド制限(15分で眠れなければいったん寝室を離れる)

などの指導がよいとのことでした。

また、不眠を来す疾患では原疾患を治療することが重要です。
うつ病や、睡眠時無呼吸症候群、むずむず足症候群、アルツハイマー病など
原疾患がないか、正しく診断してもらうようにしましょう。
当院は内科・循環器科ですが、循環器疾患では、高率にうつ病や不眠症を来すため
これからも不眠治療などに力を入れていきたいと思います。

不眠の相談でもお気軽にご相談ください。

下記のサイトも参考にされてください。
http://www.kaimin-japan.jp/

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